市役所新庁舎「どこにどう建てる?」市民の声を直接聞く大規模調査がスタート

長年にわたって議論が続いている松戸市役所の建て替え問題。現地で建て直すか、それとも別の場所に移転するか。
市民にとって身近で重要な拠点の未来を決める大切な選択について、いよいよ市民の皆さんの声を聞く調査が始まります。
調査の背景と目的
松戸市役所の現庁舎は深刻な課題を抱えています。本館は1958年建設で築67年、新館も1969年建設で築56年と老朽化が進んでおり、特に耐震性の不足が大きな問題となっています。
災害時には市民の生命・財産を守る拠点となるべき市役所が、地震に対して十分な強度を持たないという状況は看過できません。
これまで市は新拠点ゾーン(松戸駅東口の旧法務局・検察庁跡地)への移転建て替えを前提とした計画を進めていましたが、2025年6月の市長選で松戸隆政市長が就任し、移転計画の白紙撤回を表明しました。
その結果、新たにプロジェクトチームを立ち上げ、現地建て替えと移転建て替えを公平に比較検討することになったのです。
第1回調査の詳細
調査内容
今回の第1回調査では、比較検討の前提となる条件について市民の意見を収集します。つまり、現地建て替えと移転建て替えを比較する際に「何を重視すべきか」「どんな条件で比べるべきか」について聞き取りを行います。
調査方法は以下
市職員による直接聞き取り調査
- 期間: 11月4日(火)〜11月7日(金)
- 本庁舎: 9時〜16時30分(12時15分〜13時除く)松戸市役所本館1階連絡通路
- 各支所: 新松戸、常盤平、小金原、六実、東松戸、矢切、馬橋、小金の8支所で実施
書面調査(オンライン・メール・FAX・電話)
- 期間: 11月1日(土)〜11月9日(日)
- 市ホームページからのオンライン回答
- 電子メール:mcos@city.matsudo.chiba.jp
- FAXでの回答:047-704-4050
- 電話での対話による回答(平日9時〜16時30分):047-701-8611
これまでの経緯
松戸市役所の建て替え問題は長い歴史があります。2021年に市は移転建て替えを前提とした基本構想案をまとめましたが、市議会から「議論が尽くされていない」として計画策定費が削除される事態となりました。
2023年5月には国有地購入の議案が市議会臨時会で提案されましたが否決。
その後、段階的整備案として第1ステップで本館・新館を移転し、第2ステップで議会棟・別館の扱いを検討する計画が検討されましたが、市長選を経て現在の状況に至っています。
市民の関心事
庁舎建て替えは単なる建物の問題ではありません。市民サービスの向上、アクセスの利便性、建設費用、工事期間中の影響、周辺地域への経済効果など、様々な要素が関わってきます。
現地建て替えの場合は慣れ親しんだ場所での利用継続が可能ですが、工事期間中の機能分散や建設コストの問題があります。
一方、移転建て替えでは新しい立地での利便性向上が期待できる反面、アクセスの変化や移転コストが課題となります。
60年以上にわたって松戸市政の拠点として機能してきた現庁舎。その建て替えという大きな決断を前に、市民一人ひとりの声が求められています。日頃から市役所を利用する機会の多い市民の皆さんだからこそ感じる課題や要望があるはずです。
この機会にぜひ調査に参加して、松戸市の未来を一緒に考えてみませんか。市民の声が集まることで、より良い庁舎建て替え計画の実現につながることでしょう。














